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RECORD No.016 読む・集める

境界線DB

キョウカイセンデータベース

「年収いくらから高い?」「何mから高層建築?」のような“どこから”の問いだけを集めたデータベース。すべてに出典・母集団・調査年が付く。

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  1. 01 法令29条文・統計34個・気象庁の用語16語を原本に当てた。ずれは1つ
  2. 02 「基準が無いなら無いと答える」。11件のうち3件がその回答
  3. 03 公開は11件。分類が1つ丸ごと準備中で、看板に対して中身は薄い

SCREEN kyoukai.az-arte.com の画面を切り抜いたもの 1100×1010

境界線DBのトップページ。「世の中の『どこから?』をデータで見る。」の見出しの下に「1 公式定義と一般的な目安を分ける」「2 平均ではなく分布を見せる」「3 境界が無いなら『無い』と答える」の3つが並び、その下に「何歳から大人?成年(民法)は18歳から」「偏差値はいくつから高い?答え 数値の基準はありません」「年収はいくらから高い?上位10%は857万円から」などのカードが3列で並んでいる。
Fig.01 ★ 3つ目の原則が 「境界が無いなら『無い』と答える」。カードにもそのまま 「数値の基準はありません」 と出る。
原本に当てた
79か所
条文29・統計34・用語16
ずれ
1か所
⚠️ 地方自治法の章番号
公開している境界線
11件
⚠️ まだ少ない
準備中の分類
1件
インターネット・SNS

何ができるか

「年収いくらから高いのか」「何mから高層建築なのか」「何度から猛暑日なのか」。 “どこから”の問いだけを集めたデータベースです。

出し方に3つの決まりがあり、トップに書いてあります。

  • 公式定義と一般的な目安を分ける
  • 平均ではなく分布を見せる
  • 境界が無いなら「無い」と答える

🔴 原本に当てて確かめました。79か所です。

まず法令。e-Gov 法令検索の API で12本の法律の全文を落として、 ページに書いてある条文を29か所照らしました。 民法第4条「年齢十八歳をもって、成年とする」、 地方自治法第252条の19「政令で指定する人口五十万以上の市」、 消防法第8条の2「高層建築物(高さ三十一メートルを超える建築物をいう。)」—— 29か所すべてが原文どおりでした。

★ 「無い」と書いてあることも確かめました。 「『超高層建築物』を定義した条文は無い。建築基準法と消防法の全文を検索しても 一度も出てこない」と書いてあるので、こちらでも全文を検索しました。 どちらも0回。そのとおりでした。

次に統計。年収のページには元の度数分布が開いてあり、 国税庁「民間給与実態統計調査(令和6年分)第3表」と14階級すべて一致。 さらに、そこから境界値を自分で計算し直しました。 対数線形補間で出すと 412 / 555 / 663 / 857 / 1,119 / 1,817 となり、 切り上げの位置まで含めて7個とも同じ。男女別の8個も一致しました。

⭐ 上位0.1%(3,910万円)はパレート分布の推計ですが、 係数 α まで書いてあるので、これも再現できました。 階級から出した α は 2.7342 で、表記の 2.73 は丸めた値です。

最後に気象庁の予報用語を16語。夏日25℃・真夏日30℃・猛暑日35℃・酷暑日40℃、 雨の強さの5段、風の4段、それに「大雨=災害が発生するおそれのある雨」という 数値の無い定義まで、すべて気象庁のページどおりでした。

⚠️ ずれは1か所だけ見つかりました。 「地方自治法の第二編第十二章の名前が『大都市等に関する特例』」とありますが、 現在は第十三章です。2024年12月12日に第十一章「情報システム」が入って、 章の番号が1つ繰り下がっています。

SCREEN kyoukai.az-arte.com の画面を切り抜いたもの 1100×820

年収のページの「統計上の境界」。中央値(上位50%)412万円、上位30% 555万円、上位20% 663万円、上位10% 857万円、上位5% 1,119万円、上位1% 1,817万円、上位0.1% 3,910万円が並び、それぞれに信頼度Aまたは信頼度Dと「推計」「裾の推計」の札が付く。下に「100人で見ると」として人型の絵で割合を示している。
Fig.02 🔴 この7個を全部、こちらで計算し直した。 国税庁の度数分布から対数線形補間で出すと、7個とも同じ値になった(切り上げまで一致)。

SCREEN kyoukai.az-arte.com の画面を切り抜いたもの 1100×900

同じページの「この数字の根拠」。出典(国税庁「民間給与実態統計調査」)・調査年(令和6年)・対象(1年を通じて勤務した給与所得者)・集計単位・地域・年齢・人数 51,365,699人・算出方法「対数線形補間 / 最上位階級はパレート分布による推計(α = 2.73)」・最終確認 2026年8月13日が表になっている。その下に元の度数分布の表が開いている。
Fig.03 ⭐ 算出方法まで書いてある。 α まで出ているので、裾の推計(上位0.1%)もこちらで再現できた。

原本に当てた

照らしたもの 結果 中身
法令の条文 29 / 29 民法・地方自治法・消防法・建築基準法・中小企業基本法など12法。すべて原文どおり
国税庁の度数分布 14 / 14 ページに開いてある14階級の人数が、第3表の「計」の行とそのまま同じ
年収の境界値 15 / 15 度数分布から計算し直した。計7個・男性4個・女性4個が切り上げまで一致
パレートの係数 2.7342 表記の α=2.73 は丸めた値。生の係数で計算すると上位0.1%は3,910万円ちょうど
偏差値の換算 5 / 5 62.8(上位10%)・66.4・73.3 など。正規分布から出る値と一致
気象庁の予報用語 16 / 16 夏日25℃〜酷暑日40℃、雨の強さ5段、風4段、大雨・集中豪雨・局地的大雨の定義文
「超高層」の不在 0 回 ⭐ 建築基準法と消防法の全文を検索。サイトの言うとおり一度も出てこない
地方自治法の章番号 ちがう 🔴 ページは「第二編第十二章」。現在は第十三章(2024年12月12日から)

★ 2026-09-06。e-Gov 法令検索の API で法令の全文を、国税庁のサイトから統計の xlsx を落として突き合わせた。🔴 79か所のうち78か所が一致。 ちがったのは章番号の1つだけ。

年収の境界線(1年を通じて勤務した給与所得者・2024年)

  • 上位1% 1,817万円
  • 上位5% 1,119万円
  • 上位10% 857万円
  • 上位20% 663万円
  • 上位30% 555万円
  • 中央値 412万円

★ サイトの数値をそのまま並べた。7個ともこちらの計算と一致した(2026-09-06 照合)。⚠️ これは給与所得者だけの分布で、自営業・年金生活者は入っていない。年の途中で就職・退職した人も除かれている。★ 上に行くほど間隔が開く。中央値と上位10%の差は445万円だが、上位10%と上位1%の差は960万円ある。

向いている人・向いていない人

向いている人

「どこから◯◯か」を人に説明する立場の人。 記事でも資料でも、 条番号と最終確認日が付いた形で拾えます。★ とくに効くのは、思い込みを直したいときです。「大企業は従業員◯人以上」という説明は、条文を読むと不正確だと分かります(中小企業基本法は資本金と従業員数のどちらか一方が基準以下なら中小企業なので、従業員1,000人でも資本金3億円以下なら中小企業です)。★ 数字の限界まで書いてあるので、そのまま引用しても事故が起きにくいのも良い点です。

向いていない人

公開されているのは11件だけです。 「インターネット・SNS」の分類は丸ごと準備中で、カテゴリの見出しだけがある状態です。自分の知りたい「どこから」が無ければ、ここでは何も分かりません。★ 看板の広さに対して、中身はまだ薄いです。 ⚠️ 年代別の「上位◯%」は出てきません。 元の統計に年齢階層別の給与階級分布が無いためで、サイトはその理由を表番号(第10表〜第12表)まで挙げて書いています。★ 理由は納得できますが、それを探しに来た人には答えが無いことに変わりはありません。 扱っているのは日本の法令と政府統計だけです。海外の基準は載っていません。⚠️ 位置が分かるだけで、そこからどうするかは書いていません。

触ってみて気づいたこと

⚠️ こちらが見つけた唯一のずれを書いておきます。 「人口何人から市・中核市・政令指定都市?」のページに 「第二編第十二章の章の名前が『大都市等に関する特例』」とあります。 e-Gov の現行条文では第十三章です。 2024年12月12日に第十一章「情報システム」が新設されて繰り下がりました。 ★ 「大都市を定義した条文は無い」という主張そのものは正しいので、 間違っているのは章番号だけです。最終確認は2026年8月13日と書かれています。

⭐ 引用が2か所、括弧書きを落としています。 消防法第8条の2は原文が「高層建築物(高さ三十一メートルを超える建築物をいう。 第八条の三第一項において同じ。)」、 建築基準法第34条第2項は「高さ三十一メートルをこえる建築物 (政令で定めるものを除く。)には、非常用の昇降機を設けなければならない」です。 意味は変わりませんが、「」で囲んである以上は原文どおりではありません。

★ 算出方法を書くと、外から検算できる。 このサイトは出典だけでなく補間の方法と係数まで書いてあり、 そのおかげで15個の境界値を全部こちらで出し直せました。 ⭐ 数字を出す側として、いちばん学ぶところだと思いました。

★ 「無い」を答えとして出しているのも良い点です。11件のうち3件 (偏差値・大雨・大雪)が「数値の基準はありません」で、 答えが無いことを答えとして出すという作りになっています。

⚠️ こちらが当てたのは11件のうち6件です。 世帯年収・大雪・強風・身体のページは開いただけで、数字は照合していません。

確認の記録

いつ、何を見て書いたかを残しています。 確認していないことは書きません。

  • ★ 当てたのは11件のうち6件(年収・偏差値・大人/高齢者・市の人口・高層建築・大企業)と気象の用語まで。世帯年収・大雪・強風・身体のページは開いただけで照合していない。

  • 「年代別の上位◯%は算出できない」という説明を裏付けた。国税庁の統計表25本のうち年齢階層別は第10表〜第12表の3本で、いずれも給与階級との掛け合わせが無い。年齢階層と給与階級の両方を持つ表は0本だった。

  • ⭐ 引用の括弧書きが2か所落ちていることを確認した。消防法第8条の2の「第八条の三第一項において同じ。」と、建築基準法第34条第2項の「(政令で定めるものを除く。)」。意味は変わらない。

  • 🔴 ずれを1か所見つけた。「第二編第十二章の章の名前が『大都市等に関する特例』」とあるが、現行の地方自治法では第十三章。e-Gov で 2024-06-01 時点は第十二章、 2025-01-01 時点は第十三章であることを確認した(2024年12月12日施行の改正で第十一章「情報システム」が入り、繰り下がった)。

  • 気象庁の予報用語のページと突き合わせた。夏日25℃・真夏日30℃・猛暑日35℃・酷暑日40℃、雨の強さ10/20/30/50/80mm、風10/15/20/30m/s、「大雨=災害が発生するおそれのある雨」「集中豪雨」「局地的大雨」の定義文まで、 16語すべてが一致した。

  • 偏差値のページの 55.2 / 58.4 / 62.8 / 66.4 / 73.3 を正規分布から計算し、 5個とも小数第1位まで一致することを確認した。

  • 🔴 その度数分布から境界値を計算し直した。対数線形補間で 412 / 555 / 663 / 857 / 1,119 / 1,817 となり、切り上げまで表示と一致。男女別の8個(男 507/994/1,317/2,000、女 297/596/730/1,222)も一致した。上位0.1% は最上位階級から出したパレート係数 α=2.7342 を使うと3,910万円で、表記の 3,910 と一致した(サイトの α=2.73 は丸めた表示)。

  • 🔴 国税庁「民間給与実態統計調査(令和6年分)第3表」の xlsx を落とし、年収のページに開いてある度数分布14階級(3,933,800 〜 174,387、計 51,365,699人)がそのまま一致することを確認した。

  • ★ 「『超高層』という語は建築基準法にも消防法にも一度も出てこない」という記述を、両法の全文検索で確かめた。どちらも0回だった。

  • 🔴 e-Gov 法令検索の API で12本の法律の全文を取得し、ページが挙げている条文を 29か所照らした。民法第4条・労働基準法第56条・公職選挙法第9条/第10条・少年法第2条/第62条・介護保険法第9条・老人福祉法第5条の4・地方自治法第8条/第252条の19/ 第252条の22/第254条・消防法第8条の2・建築基準法第20条/第34条・航空法第51条・中小企業基本法第2条・法人税法第66条など。29か所すべてが原文どおりだった。

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